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【レビュー】TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (A025)

持っているカメラがCanonのダブルズームセットです。

安易にバレーボールの試合の撮影を始めました。

いざやってみると、体育館がカメラにとってはとても暗い環境であるという事に気が付きました。

臨時ボーナスが入ったので試しに 70-200mm F/2.8のレンズを買ってみました。

Canon製だと20万円超なので、評価が高く実勢価格12万円のTamronにしました。

使い始めてすぐにTamronさんに点検をお願いする事になり、部品交換と相成りました。

交換前後の使用レポートです。

 

1 使用機材

CANON EOS Kiss X7。

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APS-Cの入門機です。

CMOSセンサーは1800万画素。

EF,EF-Sレンズ群が対応しています。

2 レンズスペック

70-200mmのF2.8です。

レンズは17群23枚。

長さ193.8mm、重量1.5kgです。

キットのズームと比べるとでかさが良くわかります。

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左からEF-S 18-55mm、EF-S 55-250mm、SP 70-200mm。

詳細はこっち。

TAMRON | SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2

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手ぶれ補正は3モードあり、2が流し撮り用で3がシャッターを切る時のみ効きます。

ずっと1で使用しています。

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3 撮影例(部品交換前)

撮影対象は女子バレーの試合です。

花も鳥も乗り物も一切撮っていません。

ひたすら女子バレーです。

届いてすぐ、山口県萩市萩市民体育館の大学バレー中国リーグに出かけました。

3-1 真っ暗

いつも通りM(マニュアル)設定です。萩市民体育館はカメラをもって出かけた範囲では一二を争う暗さでした。シャッタースピードを500-640まで落とし、ISO3200-6400で撮影しますが暗い写真ばかりです。

シャッタースピードやISOを変えても写真の明るさが変わりません。

ISO1600->3200としても大して明るくなりませんでした。

帰宅して真っ暗だった写真を消してしまったので比較的マシなものがこれらです。

後日、Tamronさんにコンタクトを取る事になったので、消さないで残しておけば良かったです。

広島大・廣瀬愛選手のスパイク ISO1600、f2.8、SS-1/800

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広島大・駒田愛実選手のスパイク ISO3200、f2.8、SS-1/800

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中国学園大・丸山美緒選手のトスアップ ISO3200、f2.8、SS-1/640

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3-2 明るさが安定しない

もっと困ったのが、同じISOやシャッタースピードの設定でも撮るたびに明るさが変わってしまう事。これでは条件出しのしようがありません。

更に悲惨だったのは連写すると一枚目と二枚目以降で明るさが変わること。

帰宅してほとんどの写真を消してしまったのでいい例がありませんが、例えばこんな感じです。これでマシ、差が小さい方でした。縦方向(高さ方向)にも明るさのムラがあるように見えます。

中国学園大・丸山美緒選手 ISO3200、f2.8、SS-1/640

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価格.comのレビューで綺麗な夜間の旅客機撮影の写真がアップされていただけに呆然。

3-3 同じ館内でキレイに写る所もある

これが少し明るいお隣の男子コートだと問題が出ませんでした。

連写しても同じ明るさ。

島根大・福山平成大 ISO3200、f2.8、SS-1/640

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館内を移動して何枚か撮っても真っ暗にはなりませんでした。

それどころかISO1600でも明るい写真が撮れました。

島根大・福山平成大 ISO1600、f2.8、SS-1/800

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男子の試合が行われている体育館の入り口に近い側のコートでは、ISO、シャッタースピードに応じて写真の明るさが変わりました。

症状が出るか出ないかの境目が男子コートと女子コートの間にあるようでした。

4 カスタマーサポートに連絡

多少の相性は予想していたのですが、ここまで使えないとガッカリです。タムロンにコンタクトを取ってみました。

4-1 電話でのやりとり

・M設定にしてシャッタースピード、ISOを変えても真っ暗な写真しか撮れない。

・連写するとシリーズ内で明るさに大きな差が出る。

この二点を説明したところ、「見せて頂いていいですか」との事でした。東京に行く予定があるし梱包に自信がないので持参しますと話し、訪問が決まりました。

4-2 上野サポートセンター訪問

上野のカスタマーサポートに出向き、再度症状を説明してレンズを置いてきました。

納期は2週間ほどは見てほしいという事でした。

最後に言われたのが下記の二点。

・カメラメーカー(CanonNikon)から十分な技術情報をもらっているわけではないので、製品テストは必ずしも適切にはならない。

サードパーティーである以上相性の問題はあり、「仕様です」としかお答えできない場合もある。

至極もっとも。ここまでキチンと話ができるのは立派な会社だからですね。

評判の良い機種なので「相性」の場合は転売するしかない。

4-3 修理内容

社内でのチェックでは症状が再現しなかったものの、絞りのモジュールを交換したとの事でした。納期は一週間かかりませんでした。

5 撮影例(部品交換後)

5-0 萩市民体育館(2018.10.24追記、同じ体育館)

一年ぶりに萩市民体育館に行ってきましたよ。中国学連の秋リーグです。

コメントをいただいた通りこの体育館はフリッカーの出方がほかの体育館よりひどいです。しかしSS、絞りそしてISOを変えても明るい写真にならず途方に暮れた一年前の部品交換前とは雲泥の差でした。

下の写真は画像編集ソフトで明るさを調整する前の段階です。

広島大学伊藤侑夏選手のスパイク。

ISO3200、f3.5、SS-1/800、182mm

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5-1 維新百年記念公園(Vプレミアリーグ2017/18)

やや暗かったですが、萩よりは明るく感じました。

日立遠井萌美選手のウオームアップ

ISO1600、f2.8、SS-1/500

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JTミハイロビッチ選手のサーブ前

ISO1600、f2.8、SS-1/500

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連写しても同じ明るさで撮れています。でも萩市民体育館より明るいせいかも。

5-2 大田区体育館サブアリーナ(2017全日本インカレ)

ここは暗いのもさる事ながら、館内での明るさの差が大きくて難しかったです。

エンドライン近傍は萩市民体育館より暗かったかもしれません。

嘉悦大小室祐里選手のサーブカット

ISO3200、f2.8、SS-1/1000

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嘉悦大窪田美侑選手のサーブ

ISO3200、f2.8、SS-1/1000

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ピントとかそもそもの明るさの設定がダメなのはおいといて、レンズ起因の明るさの変動、バラツキはなくなりました。

サーブの写真で窪田選手の顔の明るさが変わるのは、このアリーナの照明のせいです。エンドライン近傍は一歩歩くだけで明るさが変わっていました。

ここでも綺麗な写真を撮ってアップしている人もいますけど、当方にはこの体育館は手に負えませんでした。

5-3 大田区体育館メインアリーナ(2017全日本インカレ)

ここはだいぶ明るいので問題なし。

嘉悦大小室祐里選手のスパイク

ISO3200、f3.2、SS-1/1000

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5-4 東京体育館(2017天皇皇后杯)

ここは知っている中ではベストです。

NEC塚田しおり選手のトス

ISO1600、f2.8、SS-1/800

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 5-5 猫田体育館(Vチャレンジリーグ2017/18)

ここは、萩市民体育館を知るまでは一番暗い小屋でした。そもそもJT男子バレー部の練習場なので仕方ありません。

ここで撮影してもこれまで通りISOに応じて明るさも変わり、連写しても同じ明るさで行けました。猫田で大丈夫なら実用上困りません。

宮下遥選手の試合前練習

ISO1600、f2.8、SS-1/800

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大野石油・吉里遥選手のスパイク

ISO3200、f3.2、SS-1/800

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5-6 安芸区スポーツセンター

暗い所、暗い所と考えて、近所の体育館でバドミントンや卓球をやっている人たちを撮ってみれば良いのではないかと考えるに至りました。

撮ったら追加します。

明るさを定量的に示せないのですっきりしない面もありますが修理後は良さそうです。 

どうやらTAMRONが想定している性能が出る状態になったようです。

5-7 岡山大学第二体育館 (2018.4.26追記)

萩市民体育館より暗く、初めてISO12800を使いました。連写で明るさが目茶目茶になることもなく、設定に応じて明るさが変わりました。

暗かったので、全てISO12800、f2.8での撮影です。

 

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6 キットレンズとの比較

低スペックのノートPCしかもっていないのでファイルサイズが25MにもなるRAWではほとんど撮影しません。ファイルサイズが5-8MになるLモードで撮る事が多いです。

それでもキットレンズよりクリアな絵が撮れます。

背景もボケやすいのでキットレンズより選手が観客席から浮き立ちます。

6-1 岡山県立体育館

EF-S 55-250mm

日立リヴァーレ・遠井萌美選手のスパイク

ISO3200、f5.6、SS-1/500、171mm

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TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2

PFU・秋山愛海選手選手

ISO1600、f2.8、SS-1/640、200mm

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6-2 猫田体育館

EF-S 55-250mm

大野石油・松本晴香選手

ISO6400、f5.6、SS-1/800、154mm

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TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2

大野石油・佐藤愛美選手

ISO3200、f3.2、SS-1/800、200mm

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KUROBE・和才奈々美選手、大野石油・北川海育選手

ISO3200、f3.2、SS-1/800、200mm

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6-3 東京体育館

EF-S 55-250mm

PFU江畑幸子選手

ISO3200、f5.6、SS-1/800、214mm

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TAMRON SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2

崇徳高校・樋内竜也選手

ISO1600、f3.2、SS-1/1000、200mm

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NEC塚田しおり選手 

ISO1600、f2.8、SS-1/800、135mm

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NEC古賀紗理那選手 

ISO1600、f2.8、SS-1/640、200mm

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6 まとめ

解像度がキットレンズとは全然違いクリアです。

オートフォーカスも純正のキットレンズと変わらないスピードです。

EOS Kiss X7の様な少し前の入門機でも十分ご利益が感じられます。

 

そんなわけで・・・・

TAMRONさん丁寧で気前のいい対応、ありがとうございました。

 

最近のバレー観戦旅行では街歩きではパンケーキレンズ、体育館内ではTAMRON70-200mmと使い分けていて、キットレンズはずっと保管ケースの中です。

 

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